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「ゴキゲンに生きる」3000の知恵
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『この世でいちばん大事な「カネ」の話』

西原 理恵子
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 580
(2011-06-23)

 
あんまり書籍を人に奨める方ではない。

自分はいいと思っても
人それぞれやっぱり相性というのがあるし、
「身銭切ってでも読むべし!」
という本は、そうそうあるものではない。

だがこの一冊に関しては
「無理してでも読め!」
と言いたい。

うちの息子たちにも読ませたいと
本気でそう思っている。


文体がフレンドリーだから
活字が苦手な人でも
とっつきやすいのではないだろうか。

そして、「カネ」の話ばかりでなく、
仕事のことや人生のことを

気のおけない友達のお姉さん
(ただしけっこう年をくっている)が
若い人に語ってくれているような、
そんな雰囲気の本だ。


だが内容はディープだ。
 貧しさは、人からいろいろなものを奪う。人並みの暮らしとか、子どもにちゃんと教育を受けさせる権利とか、お金が十分にないと諦めなければいけないことが次から次に、山ほど、出てくる。それで大人たちの心の中には、やり場のない怒りみたいなものがどんどん、どんどん溜まっていって、自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先は、どうしても弱いほうに、弱いほうにと向かってしまう。
 貧しいところでは、だから、子どもが理不尽な暴力の、いちばんの被害者となる。
 人は将来に希望が見えなくなると、自分のことを大切にしてあげることさえできなくなってしまう。やぶれかぶれで刹那的な楽しさを追い求めるうち、モラルをなくしてしまう。

半面、お金は、時には
よくわからないコトを見えるようにしてくれる
貴重なツールでもある。

著者の西原さんは、自らの体験をふまえて
そこに希望を見いだそうとしている
ようにも思える。
「どうしたら夢がかなうか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。
 そうすると、必ず、次の一手が見えてくるものなんだよ。


私がこの本を子どもに
ぜひとも読ませたいと思ったのは、

第4章で、
わが国の年間3万人という自殺者の数と
その原因の大きな傾向に触れた個所で
 そういう「死」が待っている戦場に、自分の子どもを送り込みたくなんかない。
 母親のわたしは、強くそう思う。
と述べ、
その「戦場」にどう対処すべきか
すごく親切に書いてあるからだ。

これは読んでのお楽しみ。


話は最後の章で国外まで飛ぶ。

カンボジアのゴミの山で労働をしている
子どもたちの実態をレポートし、
一日の稼ぎが一日の食費にしかならない、
従って永久に抜け出せない「貧困」の
凄まじさについて書く。

そして、その「負のループ」を断ち切る
グラミン銀行のことも。


この本を読んだ結果を元に
うちの息子たち(21歳と18歳)に
一言アドバイスするとしたら、
「マジで外国に出てもいいんじゃね?」
ということである。

社畜になるか刹那的になるか
さもなきゃ引きこもるかという
選択肢しかないこの国に留まるより、
そのほうがいいかも知れない。

建築家の安藤忠雄さんも
そんなことを言ってたし。

親としては心配で寂しいけどね。

でも彼らが幸福になれる可能性は
そっちの方が大きいんじゃなかろうか。


おっと、それから蛇足ですが
勝間和代による「解説」は
ヌルすぎて最悪で腹が立ってくるので
読まないほうがいいです。

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コメント

奇遇です。
私、今日、図書館でイッキ読みしてまいりました。
サイバラさんは同世代でありながら、まるで戦後のお話ですか?といった衝撃内容でした。

私の子どもにも読ませたいと思う反面、親の薦める本って、そもそも警戒されて真意が伝わらない気もするのです。(涙)
| 桜 | 2011/08/14 10:42 PM |
桜 さん、コメントありがとうございます。

昭和40年代前半頃までは、まだあちこちに「戦後」がたくさん残っていたような気がします。

>親の薦める本って、そもそも警戒され
うん、確かに(苦笑)。
| 六郎 | 2011/08/15 8:31 AM |

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