『英仏百年戦争』 | ★デイリー・ロク★
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『英仏百年戦争』

 
文体が独特でぐいぐい読ませる。

だいたいがこの時代の歴史は
「シャルル○世」だの「ヘンリー○世」だの
登場人物の名前を混同しやすい上に、
彼らの領有地の場所と名前、
さらに姻戚関係にある人々の名前を
頭に入れるだけで大変なのである。

この本は一応の説明はしてくれるが、
のみ込みが悪い読者でも
どんどん先へ引っ張って行き、
最後にこの紛争のもたらしたもの
(または歴史的意義)の解説まで
きちんと導いてくれる。

そういう力のある文章である。


この本を読もうと思ったのは、
(夢見がちな少年だった)小学生の頃に
ロビン・フッドやアイバンホーの物語に
触れていたのが原因かも知れない。

今となっては
話の筋さえ忘れてしまったが。


だが、14、5世紀頃の
ヨーロッパの一部の紛争の歴史を
学んだところで、
それが何の役に立つのだろう。

読みながら自分でもそう思った。

もちろん、
フランス各地の封建諸侯の振る舞いを
わが国の幕藩体制になぞらえてみたり、
「騎行」という戦術が、その名に似ず
いわゆる蛮行に近いものだったことなど、
そういう知識を得るのは
ずいぶん興奮する体験ではあった。

が、それが
明日の自分の糧となるかというと
そんなことはない。

もし何かの役に立つとしたら、
この読書体験が
記憶の沼の底で堆積し、発酵し、
自身でもそれと分からぬ形で
私の思考に影響を与えるときであろう。

しかしそういうことはたぶんまれで、
多くの場合、記憶の底に埋もれたままで
本を読んだことさえいずれ忘れてしまう。

しかしまあそれが
「知」の本来の姿なのだろうと私は思う。

今日仕入れて明日役立つ知識など
明後日には用済みになる。

近ごろはそういう浅薄な情報の欠片を
知識だと勘違いしている輩が多くて困る。
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